ロマンチックアイロニー

その晩取って返して、図書館でロマンチックアイロニーという句を調べてみたら、ドイツのシュレーゲルが唱えだした言葉で、なんでも天才というものは、目的も努力もなく、終日ぶらついていなくってはだめだという説だと書いてあった。三四郎はようやく安心して、下宿へ帰って、すぐ寝た。 

三四郎」 夏目漱石

さらに、出来るだけ腰を掛けないようにすること。戸外で、自由な運動の最中に生まれたのではないような思想ー筋肉もまた共に加わって祭典を祝っていないような思想は、信用しないことなのだ。すべての偏見は内蔵から来る。

「この人を見よ」 ニーチェ