Hide & Seek
4、5年前に、ベルリンにあるユダヤ人追悼モニュメントのところで「かくれんぼ」をしたことがある。確か市庁舎の先にあって、サイズの異なる棺桶のようなコンクリートのブロックが広大な敷地にただ敷き詰められている場所だった。
アルゼンチンの友人と現地の友人と3人でぶらぶらしていた私は、「かくれんぼしようぜ」と持ちかけた。
結果は、1時間あまり誰にも会えず。隠れるどころか探しまわる始末だった。
子供の遊びにはそういうのが多い。鬼ごっこ。缶蹴り。
音楽にもそういう要素があるんじゃないかな。コードやメロディーって、誰でも聞いたら自然と次を予想して、それと実際の続きとのギャップで何かが引き起こされて、体が動きだしたり気持ちが揺さぶられるのかもしれない。
ルイアームストロングのフレージングを聞いていると、それが子供の遊びみたいだ。だから聞いてる方も小難しこと抜きでパッと遊びに入れちゃう。
コードやスケールがあってジャズがあるわけじゃなくて、というかそんなのを並べて”理論的には正しい”音楽なんか楽しくなんかない。
んー、やっぱりとにかく吹いてみるしかないなあ。