金管奏者のための基礎技術特訓ソフト

 どうにもこうにも、満足いくレベルへ行くには、基礎技術を真面目に特訓しなきゃならないようだ。松島先生曰く、無機質な音を出す練習。そこで、本棚に眠っていたアーバン金管教本(Method for the Cornet, IMSLP Free Public Domain Sheet)を取り出してやってみた。

 なんと言ってもこれは一人で絶対的な時間をかけて特訓するしかないので、どこまで正確に無機質に吹けているかはなはだ疑わしい。じゃ誰かこういう特訓につき合ってくれる正確性が取り柄の人がいるかと言うと、そう都合良くめぐりあえるわけではない。

 そこでいろいろ探していると、アーバンの全曲をmp3で録音してくれている、Trumpet Excercisesという素晴らしいサイトを発見した。譜面から音が正確に鳴り出さない私にとっては、大変ありがたい。でも依然として自分が吹いたものがどうなのか、それは不明だ。

 東大の大学院で音声認識を研究していた知人が、例えば喫茶店で会話する様子を録音し、それを解析して音源を識別して音を分割する研究の話をしていたが、どうにもまだまだ先の話であった。録音したものから自動的に譜面を起こせないかとよく思うのだが、火星旅行より難しそうである。

 ただ、我らが金管楽器は、ありがたいかな、一度に一音しか出ない。だったら、吹いたそばから譜面に起こせないものだろかと思ったのだ。そしてこの発想は、以下のように、基礎技術特訓に多いに役立ちそうである。

 アーバンなどの教本を用意し、これから吹く曲を選ぶ(著作権が切れているので、事前にデジタル譜面を用意する事は可能。また、独自に作成することもできる)
 テンポを設定し、12341のようにカウントして、演奏&採譜開始
 リアルタイムに採譜されていく
 完了すると、83点、などと採点される

*1はトランペットではアーバンだが、他の楽器の人はそれぞれの教本でいい。
*4の採点は、例えばリズム(音の開始と終了)、ピッチ(音程)、安定感などの技術点で構成できる。


 ソフトウェアの方でも技術的な点を確認したところ、Max OSX Leopardが一番良さそうである。ということで、こんな金管楽器特訓ソフトを、ひとつ作ってみようかと思う。あくまで個人で購入するものなので、価格は一万円以内では抑えたい。

 11月には体験版のようなものが出来上がるかと思います。