脳はどうやって記憶の保存場所を決定するか・・・

先月のコラムで、夢のデータベースは脳のようなものになるのでは、ということを取り上げたんだけど、先日の「国富論」で登場したインデックスファブリックの影響で、そこで気づかなかった重要なことに気が付いた。果たして、脳はどうやって記憶の保存場所を決定するのか?、そしてそれをどうやって見つけるのか?・・・。

それで、「海馬」の中にあった話で思い出したのが、ニンジンを見ている時に反応する神経細胞を発見した人がノーベル賞をとった話。その研究を拡張して分かってきているのが、どうやら人はパターンの組み合わせで認識しているらしい(詳細は海馬参照)。例えばニンジンだったら、なんだろう、円錐、赤くて、うさぎが好き、とかそういうことでしょうね。

そこで一つ閃いたんだけど、ひょっとして、パターンの神経細胞に電圧がかかって、その和で導かれる場所に情報があるのでは???例えばこういうことだ。さっきのニンジンを見たとき、視覚から入った情報がパターン認識されて、”円錐”と”赤”という強いパターンと、補足パターンとして”うさぎが好き”*1というようなものが抽出される。その関連性の強さに応じてそのパターンの神経細胞に電圧がかかり、それら3つの和となる場所にシナプスを伝って電流が流れ、「ニンジン」を発見する。もし”うさぎが好き”のような補足パターンが無いと、工事現場のカラーコーンだと勘違いしちゃうかもしれない。

このような記憶媒体が存在したら、これは強烈だ。どんな複雑な条件も瞬時に探せるし、音、臭い、感触などの五感も扱える。あいまいな範囲をざっと調べることもできる。

それでもいくつか疑問は残る。パターンはどのように形成されて、新しいものが追加されていくのか?全く同じパターン(そんなものがあるなら)の場合はどうするのか?

そもそもそんなのあるの?どうやって作るの?んー、冬の研究課題にはでかすぎるテーマだなあ・・・。

*1:”うさぎが好き”はいきなりパターン分析されないだろうから、大きさ、の方が適切かも