2007/8/2 腹式呼吸から組み立てる

トランペットを始めたころは、とにかく音を出すことに必死なので、腹式呼吸なんて二の次で、四苦八苦しながら出る音を辿り、それをなんとかいい音に変えようと奮闘する。あるタイミングで、腹式呼吸がしっかりできている人との根本的な違いに気が付いて、複式呼吸に取り組むが、それまでに身についた悪癖を直すのは難しい。口先だけで音を出すようなやり方は、上から下へ組み立てるようなものだ。一方しっかりとした腹式呼吸と息の支えができていると、下から上へ組み立てるようなもので、全く逆の組立てになっている。

それでも、このことをよく肝に命じ、腹式呼吸の流れに音が乗るように、しっかり意識しながらやることで、だんだん憧れの音が出るようになる。

それから、しっかり腹式呼吸ができて鳴らせていると、腹の底から口の中まで音が響く感触があり、まさに体が楽器になるような手ごたえがある。