職人気質が作り出す誰にも真似できないこと

読み終えると、なるほどなー、とは思う。でも、経済成長すればみんなハッピー、だから日本に対する外国からの投資を加速させよう、みたいなのはどうなんだろうと思う。

最近はそうでもないらしいが、一人前になるのに10年かかる寿司職人や、ベテランのおやじ達が支える製造業、日本が特異なのはどれも職人気質の塊だ。忍耐の塊と言ってもいい、現代では相当流行らなさそうなものが無いとできないんだから、誰も真似できない。職人の仕事は、リターンを見越して投資する、というような枠に入るものではない。そういう独特な気質をうまく生かして利益にしているのが強い日本企業だろう。投資や公共事業のような、予算ありきでできるものには、持続力が無く、最後には黒くまみれて終わるようなイメージがある。

だからむしろ逆に、強い職人に支えられる日本、それを活用する強い日本企業、そしてよく分からないがそれらを魅力に感じて投資する外国人、それでいいんじゃないかと思う。