ARビジネスの可能性

全く知らなかったのだけれども、せかいカメラは随分App Storeのレビューで叩かれてますね。何か全然イメージと違ったので驚きました。それからスクリーンショットを見てあーこういうことか、と・・・。

ARのスペースはWeb創世記にも思えるし、収集のつかなくなったセカンドライフみたいなものにも思えるし、これを一体どうしていきたいのか、みんな努力しているところだと思います。

個人的には、せかいカメラで言うエアタグをもっとリッチなものに進化させていくことが面白いんじゃないかと思っている。例えば単なるエアタグは、20年前のパソコン通信みたいなもので、テキストがちらりほらりと飛び交っているだけ。そうだとするとそれがウェブページ的なものになるのだろうけども、現実の世界に置かれているという点が大きく異なる。だからページというよりは、何かの物として置いてあった方がいいと思う。例えば箱かもしれないし、時計かもしれないし、靴かもしれないし。

例えばビジネスとしたら、バーチャルツアーガイドなんかどうだろう。まず思い浮かんだのは観光地の観光案内にAR物体を設置すること。そこにどういう歴史があるのか、次におすすめな場所はこちらとか、でそっちをさわると道案内もできる。よく海外の美術館で翻訳ガイドのヘッドセットを貸してくれるけども、それのツアーガイド版としてARを活用するというのは現実的だと思う。何語だって対応できるし、参加者は自分たちの時間を確保できるし、不慣れな渡航先での問い合わせ全般に答える事だってできるかもしれないし、万が一のセキュリティにもなる。

文学ARなんていうのもありかと。例えば漱石作品に出てくる全ロケーションにAR標識を設置して、その作品との関連、ファンの声をまとめる。好きな人は結構そうやって作って回るんじゃないかな。これは世界中でできるし。これなんか広告モデルが良さそう。

不特定多数の人が匿名でできるというのは止めた方がいいと思う。どうしても日本じゃいめじめにつながるだろうし。例えばいじめたい子の家とかにタグいっぱい貼ったら大変なことになるし、もう絶対誰かやりそう。

ちなみにAR物体の特性を考えると、見た目とか動作というのがあり得る点はゲームに近いし、その他はウェブページに近い。90年代にかけてのトランザクションデータ、00年にかけてのウェブページデータ、現在にかけてのTwitterのようなリアルタイムデータ。次の10年爆発的に伸びる可能性のあるデータとして、AR物体は結構有力だと思う。