トランペット特性と技量
そもそもトランペットというのは、正しく抜き差し管を設定すれば、各音が正確に出る(出すんじゃなくて)ものなのでしょうか?というか、出来上がったトランペットの音の品質をどのように確認しているのでしょうか?
どうしてそう思ったのかというと、マーチンオールドコミッティーのG4が高い。隣り合うA4とF4も高くなり易い。これが私の技量だけなら話は簡単なのだが、マイルスデイビスもChris Bottiも上ずっている。マイルスなんか低めのAb(超高いG)をよく決めてくれる。でも、B4より上ではバッチリ決められる。中音域はふらふらしているけど、高音域ではぐさりと決めるのだ。つまりこれがマーチンオールドコミッティー全般の特性だと言えるとしたら、これは意図的にデザインされたのか、それともそもそもトランペットというのは、全音域を最適にすることができないので、どこかの音域を最適化しているのだろうか・・・。
もしこのような特性があるとしたら、もちろん個体差もあるが、特性表のようなものがあってしかるべきだと思う。
「ちょっとこのトランペット見たいんですけど」
「吹いてみますか?」
「はい。あと、特性表も見せてください。」
みたいになれば、なんと分かりやすいでしょう。もちろん気温とかの条件が一定の元で測定されたものだし、当然技量が影響しますから、その通り音が出るわけじゃありません。というか、ほとんどの人は出せないんでしょうね。
と、そんな風にトランペットのメカニズムをいろいろググっていたら、トヨタのロボットがトランペットを演奏しているビデオが引っかかった。ロボットなら、完璧なピッチで吹けるのか、それとも、ある種の傾向、特性が現れるのか。
高音域で音が高くなったり、時折上ずる他は、+-5セント(上下で+-50セント)ぐらいのコントロールでした。音量が上がる時にピッチが上がる傾向が見られるので、空気の量を増やした時にスピードも上がっちゃっているんでしょうね。ちなみにピッチが上下に揺れるのはビブラート。機械のくせに。
これを見ると、あまり楽器の特性は出ていないように見えますが、だいたいD4でさえ抜き差し管を抜いていませんから、各音を調整してしまっていると見受けられます。
トランペットの音程特性。あー気になる・・・。