高気圧

例えば高音を吹くとき、はたまた強い音を出すとき、強から弱、弱から強の変化が激しい時、恐らく体の中で空気の流れが右往左往していると思うんです。もしそれがいろんなところにぶつかったら、それが体の響きを止めてしまうし、体に力を入れて、特に唇ですけど、流れを整えようとしたらラッパから出る音が硬くなって、空間が一気に冷めてしまうんです。じゃ誰か整流を作り出している人がいるのかというと、たぶんですけど、クリフォードブラウンはそうじゃないかと思うんです。

彼はお腹の中に、高気圧生成器みたいのを備えたエイリアンだと思います。それを使って、空気が剥がれないように、渦ができないように、巧みにコントロールして整流を作り出していると思うんです。そうじゃないとあの音は出ませんよ。全く上半身に力が入っていないんだと思います。そうやって、例えばぐわっと高気圧を発生させて、気圧の谷を通るように空気が吹き出し、その谷をメチャクチャ細くすると、あの高音が出ます。マイルスの高音もこれに近いなと。谷が太いのはサッチモですね。

まあ、そんな器械を当てにせず、今日も練習です。


最近集中豪雨が多いですが、あれってね、バランスで言うと、高気圧が弱くなったせいです。夏なら太平洋高気圧、冬ならシベリア高気圧、あいつらが弱くなったわけです。たぶんですけど、太平洋にクリフォードブラウン、シベリアにマイルスあたりを置いておけば、すっかりバランス取り戻す可能性大です。

まあ、そんな高気圧を当てにせず、やっぱり明日も傘です。