ユーザー参加型コンテンツと都市計画

人間はアイドルを求めてしまうものらしいというエントリーを読んでから考えていたんだけど、ユーザー参加型コンテンツは都市計画のような視点が必要とされるんじゃないか、と。

森ビルが文化的な都市を目指して再開発を行い、そのシンボルに六本木ヒルズを添えた。そして芸術など「新しい何か」を創造する場所として築かれた東京ミッドタウン。シンボルとそれを中心に形成される街、そしてそこに集まる人々、商業施設。

従来型のモデルというのは、言ってみればヤクザの親分とその周りに集まる子分たちのようなもの。または霞ヶ関のようなものに思える。一方今日成功しているユーザー参加型コンテンツというのは、そのような管理によって形作られるのではなく、むしろより快適な環境を提供することによって運営されている。特にビジネスの場合は、その源泉は人が集まる場所、ということになる。

私のような現場主義・職人型の発想では、どうしてもより具体的なソリューションに重きを置いてしまって、そのような視点が抜け落ち易い・・・。それは言ってみれば、ラーメン屋のおやじと同じだ。とにかくうまいスープとは何か、について考えをめぐらせてしまう。

商業施設を運営する視点ではなくて、都市計画の視点。人が集まったところにより良いサービスを提供しようという側よりも、よりたくさん人(ある顧客層)を集めようという側。このような発想は欧米に学ぶところが多いと思うが、その上に日本の職人主義を生かすことができないだろうか・・・。