トランペットデュオ

楽器にはそれぞれ個性がありますね。そしてそれを演奏する人にそういった個性が現れます。逆に言うと、楽器に認められます。

ピアノはやっぱりキースジャレット、または最近だとジョバンニミラバッシ。音楽の総合力で勝負する優等生ですね。

サックスはキャノンボールコルトレーン、最近だとDave Koz。音のでかさ、懐の深さ、ステージ全体をじんわり暖める、まさに浪花節、人情あふれるいいやつです。

変わったところで、バンドネオンアコーディオンに似ているタンゴで使うあれです。実際アルゼンチンでライブなど体験するとわかりますが、まさに音楽界の相撲部屋、プライド気高い職人です。

そして音楽界の突撃隊、最速の立ち上がりで音の矢を放ち、歌声に近い音色で歌うのは、われらがトランペット。たぶん音楽界で最も不器用な、落ちこぼれだと思われます。だいたい3つしかバルブないし。一度に一音しか出ないし。ただその分、一音一音相当気合入ってます。

トランペットって、CDで聞いたらだめです。録音しきれないんです。拾おうと思ったら音が割れちゃうでしょ。極端な話、スピーカーから聞いちゃだめです。生の音じゃないと。でもね、なかなかいないんですよ。生で聞くに堪えうるプレイヤー。なんか鼓膜破れそうでしょ。

来週木曜日、3月26日、高田馬場ホットハウス、世界一小さなライブハウスで、松島啓之と類家新平のトランペットデュオのライブがあります。

彼らのラッパがどんなもんか、ご体験あれ。

松島啓之(写真はジャズベース 北川弘幸の気まぐれ日記より)

類家新平(写真はruike's blogより)