トランペットを吹くイメージ

db4o2009-01-24

トランペットを30で始めて2年半経つのだが、ようやくイメージに近い音が出るようになってっきた。そこで、ここら辺でひとつまとめておこうと思う。

まず、あれができないから、というような全ての言い訳は置いてからラッパを持つ。音楽は理屈ではない。この約束さえ守ればいい。あとは自分がイメージする音楽に没頭しよう。

私のイメージは非常にクリアだ。「クリフォードブラウン ウィズ ストリングス」(写真参照)のトランペット。1955年、50年以上前の録音である。いい音楽はいい。最近この手の音楽が聞けないので、だったら自分で吹くさ、それがトランペットを始めた動機だった。

そして、表へ出よう。室内はだめだ。音楽のスケールが小さくなる。

ブラウニーの音をイメージする。まるで大海原や大平原を流れる春風のようだ。風は気圧の高いところから低いところへ流れ出す。そのイメージを再現しよう。

これまでどうしても団扇のような風しか起こらず、まるで老人が縁側で夕涼みをして団扇をあおぐような、なんとも情けない音しか出なかった。気張ったところでしょせん団扇じゃ、どうしようもない。

千の風になって」を歌った秋山さんのイメージが近い。ここではあえて下手な説明を避ける。流れる風を作る。まずはそのイメージだ。

あとは、その流れる風に音を乗せる。音は唇で作るものではない。舌だけでもだめだ。

流れる風がトンネルを通過する。そんなイメージだ。風の強さと乗せたい音によってどんなトンネルがいいかは変わる。

まずは風が流れるようにする。そして音をのせ、トンネルから出てくる音に耳を澄ます。

乗せたいと思った音がトンネルから出てこないかもしれない。風が流れていないかもしれない。トンネルがおかしいかもしれない。そもそもイメージしている音のピッチがずれているかもしれない。

そうしたことを順に確認できるトレーニングを、日々の練習に組み込もう。

最後に、天気がいいのに人が寄ってこなければ、その日の音はよくない証だ。