ほぼ日で見つけたすごい人

db4o2007-11-28

これまで気が付かなかったけど、「原丈人さんと初対面」という連載が”ほぼ日”で始まっている。シリコンバレーベンチャーキャピタリストというだけで、「あーその手の人か」、と無視しようとしたが、ほぼ日で取り上げるってことは何かあるぞ、と読んでビックリ、なんだか原さんはすごい人だ。

原さんは、お金があれば幸せ、みたいなきちがいの宗教と化しているアメリカ資本主義と、それを真似しようとする日本人に根本的な怒りがあるようです。ものごとを自分の頭で考え、実行し、結果まで出しちゃうスーパーマンだ。

元々は考古学者で、一人でやっているうちはいいが、人を使って大きなプロジェクトをやろうとすると資本がいるようになり、考えるようになって、それからスタンフォードで勉強してベンチャーキャピタルを立ち上げ、今ではバングラデシュの医療・教育改革まで手がけているという。

数学の証明で、帰納法演繹法というのがあるが、たたき上げで現場の経験で攻めて行く人を帰納法タイプとすると、評論家のように社会情勢や歴史などから攻めて行く人を演繹法タイプとする。帰納法タイプの人は実行力に優れるが、対極的な視点での説明力に劣り、演繹法タイプはその逆となるものだ。ところが原さんは、演繹法的に何をすべきかを見定めてから、実際に手を下し、成功しているという。

国富論という本を書いているそうです。早速買ってみましたが、目次を見るだけでワクワクする。こんな人がいるとは、知らなかったなあ・・・。

2007/11/29 読んでみた

私は毎度苦労・勉強しているが、青い目の人たちとのコミュニケーション、説明って言うのはこうやるのか・・・、と感心しきり。

ここまで幅広い事柄について話しながら、原さんの一貫性には驚く。

それから、データベースについて、リレーショナルは次世代に不要と、ありがたいお言葉をちょうだいしている。オブジェクトデータベースはふさわしいが、もっとすごいコアテクノロジがあるとのこと(詳しくは本書を)。

さらに、将来のコンピューターは、機械に合わせる今日のスタイルではなく、人に合わせるものになるだろうという。これは奇しくも私が最近コラムで書いていることと発想が同じだ。

今日の技術をさらに進める研究か、将来の技術を研究するか、ここんとこずーっと悩んでいるが(いわゆる収入のバランスであります)、まあ両方やるしかないよな、と。

原さんはそういう考えがベンチャーにとってはむしろリスクが大きいとびしっと指摘してくれている。まあ、なんだかんだ考えても、そもそもできるか分からないテクノロジーリスク満載だが、目指すものはしっかりさせねば・・・。