村上春樹のライティングスタイル

db4o2011-07-21

「売れる本が売れる」という話を聞いた事がありますが、ベストセラー以外で本を探すのって、大変です。あてもなくぶらりと本屋を散歩しているのは、地図を持たずにベネチアを歩き回るみたいで楽しいんですが、もう少し、たまにはその状態を何とかできないかとよく思います。

そんな時はAmazonで探すわけですが、ここでもよく売れているものがリコメンドされているので、数は多いんですが、ベストセラーと同じようなものだし、マイナーな本だとレビューも無ければリコメンドも無茶苦茶です。

そんな時使えるのが、BookLamp

BookLamp.org matches readers to books through an analysis of writing styles, similar to the way that Pandora.com matches music lovers to new music.

BookLamp.orgは、著者のライティングスタイルに応じて、読者を本とマッチングさせます。ちょうど音楽でPandra.comがやっているように。

こんな感じで使います。

1 著者名かタイトルで検索(例:Haruki Murakami)

2 1に該当するタイトルが出てくるので、探したい本で選ぶ(例:Dance Dance Dance)

3 2で選んだ本が解析されて、スタイルが同じ本がリコメンドされます

それで、Dance Dance Danceはどういうライティングスタイルかというグラフがこれです。

テンポ(Pacing)がいい会話(Dialog)が主体で、説明(Description)も多く、特にアクション(Action)もなく、薄っぺらい(Density)?

リコメンドの1番目、Mr. Maybe、のレビューをAmazon.comで見てみると確かにそんな感じです。

うーん、まあそういう感じだけど、ちょっと違うんじゃ、という気がしますが、たぶんRaymond Carverあたりもこういう分類で入って来るであろうと想像できるので、結構面白いかと。

ところで2008年に公開されたβ版のままなので、まだまだ本は少ないし、というか探したい本は無いと思った方がいい状態ですが、かなりの出版社と提携できているようだし、規模の経済が強烈に働くでしょうから、乞うご期待。